韓国旅行のeSIMは、日本でQRコードを読み込み、現地でデータローミングをオンにする。この2つで通信が始まります。
出発が近づいてから「設定が難しそう」「空港でつながらなかったらどうしよう」と手が止まる人は多いです。実際につまずくのは操作の難しさではなく、日本でやる作業と韓国でやる作業が混ざってしまうことです。
この記事では、iPhoneの画面に沿って両方を分けて並べました。上から順になぞれば、出発前の登録は3分ほどで終わります。
韓国eSIMの設定は日本での登録と現地での開通の2段階で終わる
韓国用eSIMのiPhoneでの設定は、出発前に日本で登録し、到着後に韓国で開通させるという順番が正解です。
手順の全体像
やることを場所ごとに分けると、次のようになります。
| 場所 | 操作 | 目的 |
|---|---|---|
| 日本(出発前) | eSIMの追加、回線名の変更、通信の割り当て | 端末に情報を入れておく |
| 日本(出発前) | モバイルデータ通信の切替を許可をオフ | 日本の回線での通信を防ぐ |
| 韓国(到着後) | 日本の回線をオフ、韓国の回線をオン | 使う回線を入れ替える |
| 韓国(到着後) | データローミングをオン | 現地の電波を掴む |
日本にいる間に電波を掴もうとしても、韓国の回線は日本国内では通信できません。出発前に終わらせるのは登録までで、そこから先は現地に着いてからと覚えてください。
かかる時間と用意するもの
出発前の登録は3分前後、到着後の操作は1分ほどです。
用意するものは3つあります。
- 購入時に発行されたQRコード(メールやマイページに届きます)
- QRコードを表示するパソコンやタブレット、または印刷したもの
- Wi-Fi環境
QRコードを読み取るiPhone本体で画像を表示することはできないため、別の画面か紙が要ります。準備がない場合も、多くの事業者はコードを手で入力する方法を用意しています。
出発前に日本で行うiPhoneのeSIM登録手順
登録は購入した当日から可能です。旅行の前夜ではなく、数日前に済ませておくと安心です。
STEP1 iPhoneがeSIMに対応しているか確かめる
対応の可否は、端末に32桁のEIDが表示されるかどうかで判定できます。
設定 > 一般 > 情報 と進み、画面を下にたどってEIDの項目があれば使えます。
| 対応状況 | 機種 |
|---|---|
| 使える | iPhone XS、XS Max、XR 以降のモデル |
| 使えない | iPhone X 以前のモデル |
もう1つ条件があります。SIMロックがかかった端末では使えません。契約中の通信会社の会員ページから解除状況を確認してください。すでに解除済みか、SIMフリー端末であれば問題ありません。
STEP2 Wi-FiにつないでeSIMを追加する
追加の操作は設定アプリの中だけで完結します。
- Wi-Fiに接続する
- 設定 > モバイル通信 を開く
- eSIMを追加 をタップする(iOSのバージョンによっては eSIMを設定 と表示されます)
- QRコードを使用 を選び、別の画面に出したコードを読み取る
- モバイル通信プランを追加 をタップする
読み取りがうまくいかないときは、同じ画面から詳細情報を手動で入力する方式に切り替えられます。購入時のメールに書かれたSM-DP+アドレスとアクティベーションコードを入力してください。
なお、ここで選ぶのはeSIMを追加であり、eSIMに変更ではありません。変更を選ぶと日本で使っている回線の側が書き換わります。
画面の名称や表示はiOSの更新で変わることがあります。最新の内容はAppleの案内をご確認ください。iPhoneでeSIMを設定する(Appleサポート)
STEP3 回線の名前をわかるものに変える
追加した直後は副回線などの名称になっているため、韓国旅行などに変えておきます。
設定 > モバイル通信 から追加した項目を開き、モバイル通信プランの名称を編集します。
現地で回線を切り替えるとき、名前が副回線のままだとどちらが韓国用なのか一瞬迷います。変えておくと到着後の操作が速くなります。
STEP4 デフォルト回線とデータ通信の割り当てを決める
追加の途中で表示される割り当ての画面は、すべて日本の回線のままにしてください。
- デフォルト回線: 主回線(日本)
- iMessageとFaceTime: 主回線(日本)
- モバイルデータ通信: 主回線(日本)
日本にいる間は普段どおりの通信を続けたいので、この段階で韓国側に寄せる必要はありません。切り替えは現地に着いてから行います。
STEP5 モバイルデータ通信の切替を許可をオフにする
この項目だけは必ずオフにしてください。高額請求につながる唯一の設定です。
設定 > モバイル通信 > モバイルデータ通信 と進むと、モバイルデータ通信の切替を許可という項目があります。
オンのままだと、韓国用の回線が届かない場所で自動的に日本の回線に切り替わり、国際ローミングが動いてしまいます。オフにしておけば、勝手な切り替えは起きません。
韓国に着いてから行う開通の操作
到着後の操作は4つです。機内モードを解除する前に始めるのが要点になります。
STEP1 機内モードのまま日本の回線を止める
着陸したら機内モードは解除せず、そのまま設定を開きます。
設定 > モバイル通信 から日本の回線を選び、この回線をオンにする をオフにします。
先に日本の回線を止めるのは、電波を掴んだ瞬間に国際ローミングが始まるのを避けるためです。順番を入れ替えないでください。
STEP2 韓国用の回線をオンにする
同じ画面で、STEP3で名前を変えた項目を開き、この回線をオンにする を有効にします。
続けてモバイルデータ通信の割り当ても韓国用に変更します。ここを日本の回線のままにしていると、通信そのものが行われません。
STEP3 データローミングをオンにする
韓国用の回線を開いた画面で、データローミングをオンにします。繋がらないと言われる原因の大半がここです。
海外の回線を使う以上、この項目は必ず有効にする必要があります。日本の回線はすでに止めているため、オンにしても日本側の課金は発生しません。
STEP4 機内モードを解除して電波を確かめる
ここまで終えたら機内モードを解除します。
画面上部にSKT、KT、LG U+のいずれかの表示が出れば開通しています。これらは韓国の通信会社の名前で、購入したプランによって掴む先が変わります。
表示が切り替わるまで1分ほどかかることがあります。すぐに変わらなくても、しばらく待ってからブラウザを開いてみてください。
韓国eSIMの設定はいつやるのが正解か
登録は出発の数日前、開通は現地に着いてからが正解です。
分けて考える理由は、有効期限の数え方にあります。多くのプランは端末が現地の電波を掴んだ時点、つまり実際に使い始めた瞬間から日数が動き出します。日本で登録しただけなら通信は始まっていないため、期限は減りません。
ただし、購入日や指定日から起算する方式のプランもあります。ここは事業者によって考え方が違うため、申し込みページの記載を確認してください。3日間や5日間といった短いプランほど、1日の差が効いてきます。
前夜や当日の朝に慌てて登録すると、QRコードが読めない、機種が対応していないといった問題が出たときに逃げ道がありません。登録だけでも先に済ませておくのが安全です。
設定したのに通信できないときに見る4箇所
手順どおりに進めても電波が入らない場合、原因はほぼ4つに絞られます。
- データローミングがオフのまま 最も多いパターンです。韓国用の回線を開いて確認してください
- モバイルデータ通信が日本の回線に割り当てられたまま 回線はオンでも、通信の担当が入れ替わっていない状態です
- 機内モードが解除されていない 設定に集中すると意外に見落とします
- 回線の選択が反映されていない 機内モードを一度オンにして戻すか、端末を再起動すると解決することがあります
それでも改善しないときは、APNの手動設定が必要なプランに当たっている可能性があります。
帰国後にiPhoneで戻しておく設定
帰国したら、韓国用の回線をオフにして日本の回線を元に戻します。
設定 > モバイル通信 から韓国用の項目を選び、この回線をオンにする をオフにします。続けて日本の回線をオンにし、モバイルデータ通信の割り当ても日本側へ戻します。
戻し忘れると、日本に着いてもデータ通信ができない状態が続きます。空港でつながらないという声の一部は、この戻し作業を飛ばしたことが理由です。
使い終わったプランを端末から消すこともできますが、削除すると同じQRコードでの復元はできません。期限が残っている場合は消さずにオフのまま置いておくのが無難です。
どのプランを選ぶかがまだ決まっていない場合は、比較記事も参考にしてください。
韓国eSIMのiPhone設定でよくある質問
日本で登録した時点で料金は発生しますか
多くのプランでは発生しません。端末に情報を入れただけの状態で、通信は始まっていないためです。ただし起算方式は事業者ごとに異なるため、購入ページの記載を確認してください。
韓国に着いてからでも設定できますか
できます。ただしQRコードの読み取りにはネット接続が必要なため、空港のWi-Fiを使うことになります。混雑時はつながりにくく、荷物を持ったまま操作する状況になるので、出発前を勧めます。
日本の電話番号はそのまま使えますか
使えます。日本の回線をオフにしなければ着信は受けられますが、その状態では国際ローミングの料金が発生する可能性があります。通話とSMSを残したい場合は、電話番号付きのプランを選ぶか、日本の回線でデータ通信だけを切る設定にしてください。
QRコードは何度も読み取れますか
原則として1回だけです。読み取り済みのコードを別の端末で使うことはできません。誤って削除した場合は、購入元に再発行を相談することになります。
カカオトークやLINEの認証はできますか
アプリの利用自体は問題なく行えます。ただしSMSでの新規認証は、電話番号が付かないデータ専用プランでは受け取れません。認証が必要になる予定があるなら、番号付きのプランを選んでください。